はと

マッドマックス 怒りのデス・ロードのはとのレビュー・感想・評価

5.0
ヤバイという言葉が公開前から舞い踊っていたこの作品、観てみれば確かにそんな言葉しか出てこない。言葉がまるで重要ではないというのがよく分かる。
主役のトム・ハーディ演じるマックスがかなり無口なキャラで、半分が猿轡か口枷をはめられているのですが、彼がまた喋らない。代わりに行動ですべて示す。この世界では誰も彼もが、本当に大事なことしか口にしない。
代わりに音楽が素晴らしい。壮大な広がり世界観を彩っていて、こちらの気持ちを盛り上げてくれます。中でも響き渡るヴェルディの「怒りの日」は最高です。また、車のエンジン音や爆発音などの轟音が、荒野に響き渡るのがこちらまで狂気の世界に連れ込まれるようでした。

これは馬鹿映画であり、それでいて踏みにじられてきた者達が立ち上がるというという点が最高に格好いい。ここに男も女も関係ない。上に立って高笑いしている奴を打ち破る一歩を踏み出すのに、一緒に歩んでくれるのが通りすがりの男というのが最高に格好いい。語彙がなくなってまいりましたが、本当に最高に格好良いのです。
日頃社会にイライラしている人に観て欲しい。全方位向けてお勧めです。
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