MitsuhiroTani

トパーズのMitsuhiroTaniのレビュー・感想・評価

トパーズ(1991年製作の映画)
4.5
美と欲望の退廃。まさに崩壊しつつあったバブル経済の東京をそのまま曝け出したような作品に、当時学生だった私はクラクラしつつも強く惹かれた記憶がある。関西の海と山が近い街を舞台に明るく豊かで爽やかな青春を過ごした自分にとって、本作は光と闇が交錯する東京の、ゴージャスで危険な匂いを放つ傑作だった。それは映画作品の完成度ではなく、未来都市東京の映像、多くの文化人の出演、そしてキューバ音楽という、豊かな関西でも手に入れることができないものを一つの塊としてみせた、時代のスナップショットという意味での傑作だった。
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