このレビューはネタバレを含みます
素晴らしいと思うのは亀でもナマケモノでもなくカタツムリを主人公にしているところ。
小さくて儚くてノロノロ動くカタツムリ。
テオ、後に改めターボという名になるカタツムリはカーレーサー・ガニエに憧れている。
しかし現実派の兄のチェットは「バカな夢はみるな」と反対。
チェットは分かっていたのだろう。
小さな生き物は大きな生き物に簡単に殺されてしまうと。
現実派でもあり保守的でもあった。
そんなチェットの気持ちも他所にテオは偶然スーパーパワーを手に入れてしまう。
庭を追い出された兄弟は町のカタツムリと人間の男と出合いレーサーカタツムリに。
憧れのインディ500で憧れのガニエと勝負。スーパーパワー全開。
大きなレースカー相手に悪戦苦闘。
グチャっと踏まれたら命はない。優勝を目指すのも大事だが命も大事。
命からがらのレースの行方は?
偶然授かったスーパーパワーは永遠のものか?
テオいやターボーは『カタツムリ』としてゴールする。
大切なのは自分が何者かということ。
カタツムリを主人公に持ってきてメインテーマはカーレースという設定は本当に素晴らしいと思う。