SSS

ターボのSSSのネタバレレビュー・内容・結末

ターボ(2013年製作の映画)
2.7

このレビューはネタバレを含みます

ライアン・レイノルズ主演のドリームワークスによるアニメーション作品。
カタツムリの主人公ターボがレーサーに憧れるという速さにおいて、先天的なハンディキャップを持つ主人公が如何に克服(または別の方法を模索)するかが本作の要であったと思う。

その答えは、違法ストリートレースに巻き込まれた主人公がエンジンルームに吸い込まれ、ワイルドスピードのニトロ演出パロディを経てニトロが体内の細胞と結合した結果、スーパーパワーを得るという非常にとっ散らかった解決方法であった。

ここからは彼は持たざる者から持つ者へと変わるのだが速さを克服した主人公の精神的な成長はなく、終盤で初めて描かれる。主人公以外の走り屋カタツムリたちの声優もサミュエル・L・ジャクソンやスヌープ・ドックなどの俳優を使っているにも関わらず賑やかし要員以上の意味がないことは残念である。せっかく同じカタツムリでスーパーパワーがなくとも走り屋として速さに憧れる集団がいるのであれば彼らの世界観を掘り下げた方が物語的な深みにつながったのではとも思う。ただし物語的な深みはなくともCGアニメで描かれるレースシーンの画的な派手さとライアン・レイノルズの軽快な軽口も相まって気軽に観ら娯楽作としては十分成立している。またライバルであるピクサー作品の『カーズ』に負けず劣らずのディティールを描きながらもLAのストリートレース文化やインディ5000(現実は500だけど)を取り扱うことでの差別化を図っている。
SSS

SSS