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共に歩くのKK2PANTSのレビュー・感想・評価

共に歩く(2014年製作の映画)
4.0
共依存をテーマにした映画。
アルツハイマーになった家内を支える老夫婦、幼少期に家族から拒絶され、愛されずに育ちそれが自身のトラウマになり過剰にヒステリックになって自分をコントロールできなくなった女性とそれを献身的に支える恋人の男性、アルコール依存症の元父親、そして母親との夫婦喧嘩による過度なストレスから逃れるために自己防衛から強迫観念になり簡易的な自傷癖がついてしまった小学生の男の子。三つの家庭とそれぞれの異なった依存の話が一つになった話。
自分があまり知らない俳優が起用されているのと、展開自体も非常に淡々としているためテレビでありそうな再現VTRっぽさがあるが逆にそれが尺に無駄がなく良かった点とも言える。

テーマは共依存だが映画のタイトルは『共に生きる』
同じ"共"という文字だが共依存と共に生きるという言葉は全く違う意味だと思うし、共依存という現状のスパイラルから脱却しお互いを理解し尊重し合って初めて共に生きる。

そう考えるとなかなかグッとくるタイトルだと感じた。
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