わち

ゴーン・ガールのわちのレビュー・感想・評価

ゴーン・ガール(2014年製作の映画)
4.8
ネタバレを気にすると「妻が行方不明になる映画」以上に説明しようのない、自分も大好きなフィンチャー監督お得意のサスペンス。
サスペンスとは言っても、妻の日記と併せてストーリーが進むことでその大枠は何となく読めてきて、正直序盤は少し拍子抜け。しかしそれも途中までで、むしろそれ以降の、夫婦という他人であり家族である奇妙な関係が露わになっていく、もはやサスペンスではなくホラーともコメディとも言える展開になっていくのが出色で、「こういう映画だったのか!」と終盤はもうニヤニヤしっぱなしだった。弁護士の「リアリティ番組でもしてるつもりか」というツッコミがまさに的を射ている。
人によって賛否がありそうな結末も「だって人間関係ってそういうもんでしょ?」と言われたようで個人的には大満足。そして訪れるあのニクいラストカット…!
サスペンスとしての面白さに併せ、人間関係におけるエゴをデフォルメして見せてくれる素晴らしく自分好みの映画で
、フィンチャー作品の中でも『ファイトクラブ』の次に好きな作品となった。
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