このレビューはネタバレを含みます
煽り文句に”父は犯人なのか”なんて大きく書いてあるけど、
法廷モノではなくヒューマンドラマ映画ですね。
なので謎が解けるとかどんでん返しとか、そーゆー部分は期待しないで見た方が良いと思います。
ハンクは故郷から逃げるように去っていて、そんな彼が数年ぶりに戻ったとき家族の輪からはすっかり外れてしまっていた。
その孤独とか久しぶりの家族との触れ合いとか、言葉だけではないちょっとした仕草の表現が上手くて、ロバートダウニーJr流石だな…と。
私自身、家族仲が結構こじれてるので、親の正論と子の求める愛情の相違みたいなものに胸が詰まる部分があった。
裁判後の兄弟の扱いの差には泣いた。あれは辛すぎる。
音声解説で見たら「ここはまだ家族に戻れていない、記憶障害のことで恥をかかされ腹を立てている」とあったけど、それでもなぁ…。
あとラストの「最高の弁護士はお前だ」のあとの「あの事故がなければグレンは大物になれた」。
これがなければもうちょっと爽快に終われた。
どうにもモヤモヤするのでここも音声解説を聞いたら監督曰く、
「またそれを言うのは意地悪だという意見もあった。けど言わないほうがおかしい。こういうことを話せるだけの強い関係になれたのはいいことだ。父親は心を開いている。彼を最も親しい家族と認めてね」だそうで。
ううむ…そういう解釈もあるのか。
自分だったら(やっぱり許してくれないのか)なんて思っちゃいそうだけど。。
自分と重ねてしまってどうにもハンクに同情的になってしまうが、親になればまた気持ちが変わってくるのかな。
あ、あと美しい田舎町とカメラワークが素晴らしかったです。