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プロミスト・ランドのfilmeetsのレビュー・感想・評価

プロミスト・ランド(2012年製作の映画)
4.3
とにかく、美しい~!質感がいい!

個人的に、映画っていろいろ質感があると思うんです。手触りというか。(ザラザラとかぎっとりとかふわふわとかキラキラとか、言葉でうまく表せないけど、感じる何か)監督のガス・ヴァン・サントが撮る世界の質感が、とてもいい!
と言っても、実は『エレファント』と『永遠の僕たち』しか観たことないけど!でも好き!大好き!
私的には、その質感を味わうだけでも十分意味がある映画だと思います。

内容は、天然ガスの大手企業に勤めているスティーヴ(マット・デイモン)がアメリカの田舎町にやってきて、お金に困っている地元民たちから「金持ちになりたくないですか?」と言って採掘権を買い占めようとするが、「採掘なんてさせたらあなたの農場は死んでしまいますよ!」って説いてまわる環境保護運動家に邪魔をされ行き詰る、というお話。
そして思いもしない方向へ話が進んでいくのですが、そこから映画が終わるまでの時間はとても短いのに、ものすごく多くのことを考えさせられる。

途中まで、最後は天然ガスの採掘賛成派と反対派のどちらかが完全勝利をして終わるんだろうな、と思っていたけど、結局は結論は語らずに終わるところがまた良かった。エンドロールの風景と併せて、余韻の残し方が美しい。

明らかにわかりやすく、比べてみてよここ!って言ってるポイントがあって、スティーヴが顔を洗うシーンが二回出てくるのですが、その環境と拭くものが全然違う。
その辺も意識して観てみると、また新しい感想が生まれるかもしれませんね。

社会派なテーマですがすごく観やすくて、何よりマット・デイモン最高です。途中、酔いつぶれて介抱してもらった女性の家で目を覚ました彼に、女性が「うわっ、もうくったくたになってんのになんでそんなにイケメンなん!」って言うシーンがあるんですけど、超わかる~!かっこいい!あの優しそうな笑顔で微笑まれたらたまらんやろうな。

結構細かいところまで丁寧に撮っていて、後から考えると前半はかなりゆっくりと話が進んだと思うんですが、全くそれを感じさせないし、テーマの天然ガスについての知識は皆無だったけど、不思議と飽きずに観れます。

結論、難しいこと考えずにちょっと観てみてよ、って映画です。

今回は美女をお誘いしての映画デートとなりましたが、「映画館で観るってやっぱりいい!」と言ってくれたのがとても嬉しかったです!これからも映画人口増やしていこうと思います。

2014.8.24@KBC
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