あやと

フランシス・ハのあやとのレビュー・感想・評価

フランシス・ハ(2012年製作の映画)
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なんでだろう、みんながみんな、自分が重なるのかもしれない
若干の共感性羞恥 でもそれは悪い意味ではなく、自分と被る何かがあるから

夢を追いかけ、自分にとって最大のどん底のタイミングは誰しもきっとある なんて偉そうに言えないくらい自分がまさにそう 失敗続きで空気読めず全てにおいてテキトーで、作中の周囲の目からも明らかに胡散臭がられてる でも気づかず鈍感で、突っ走ってしまう
凹んでもいい、転んでもいいから自分が行き着くところまで頑張ってみようよ、と言われているような気がした
大胆さがむしろ魅力的だなと、きっと誰もが思うようなラストも光っている

モノクロでスタイリッシュ、友人の家にいるときもダンスしてるときもひとりぼっちのときもクリスマスもいつでも色は統一 街の色合い、時期の色合いがない分物語の季節感と時間が普遍的になる モノクロにわざわざする作品は多々あれど、この作品はあくまでいつ如何なる人がどういう感情で観ても色褪せない、人生の教科書的な意味合いが強いのかもしれない

ノアバームバックの作品、『イカとクジラ』もそうだけど笑っていいのかわからない絶妙なブラックジョークを突っ込むのが多い それが一番の特徴かも 割とネタがそもそも重いものを扱っているからかわからんけど、そんな感じがする
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