こん

フランシス・ハのこんのレビュー・感想・評価

フランシス・ハ(2012年製作の映画)
5.0
ニューヨークのある女性の人生の一瞬を切り取り描いた作品。
ありのまま、思うままに生きればいいじゃんと背中を押すような感じ。その選択にもかかわらず悲壮感がないのが最高。

親友との心の距離、取り巻く人間関係、自分の才能、故郷、旅、挫折、適正な役割などなど、生きるにあたってのいくつかのテーマが(強調されることなく)描かれてると思った。

自分の環境を変えることで見える景色が変わること、特に友人との関係に依存してた状況から一度離れて孤独になることで、自分の生き方を見つめ直せて新たな道を歩めるとの描き方には共感する。

フランシスの大らかさ(悪く言えばズボラさ)ゆえの「フランシス・ハ」で、題名がフランシスの生き様を描いたこの映画の本質に合ってると思った。
主演のグレタ・ガーウィグがいい表情をしていた。

*「空気を読めないフランシス」って意見があるらしいけど、そこじゃないと思った。いや、たしかに空気は読めてないんだけど。
*ポスターの「ハンパなわたしで生きていく」って言うのはよくわなからない。そんなの劇中で出てきた?
(中途半端の意味の?)ハンパか否かって価値基準は、この映画の見方とはズレてる気がする。
2020年65作目
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