いとっ亭

スイートプールサイドのいとっ亭のレビュー・感想・評価

スイートプールサイド(2014年製作の映画)
1.0
原作者の押見修造さんがべた褒めしてたから観たけど、予想してた20倍酷くて帰りの電車が辛かった。
設定が中学生から高校生に変わってたのは、まぁ自分も中1でそんなボーボーやなかったんでそもそものこの映画の対象がより広くなったんだねで飲み込めたけど、如何せん学校内の雰囲気から家庭の雰囲気から何もかもが観客を騙し切れてなく、青春のモヤモヤした悩みを持つ主人公に全く乗れず。
大体お前毛が無いくせにモテてるじゃねえか。主人公と坂下と後藤の三角関係を頼んでもねえのにわざわざ描くから話がこじれるんですわ。毛が無くて、友達が少なくて、皆に馬鹿にされている主人公がやっとの思いで手にした女子との繋がりが自分のコンプレックスたるものだからこそ、この物語に意味があるんじゃないかというのが私見なんです。
大体、最後の主人公がトチ狂って教室やらプールを滅茶苦茶にしようとするシーンなんて蛇足もいいとこ。恐らく押見修造作品の「惡の華」あたりに影響を受けたみたいだけど、とりあえず主人公がおかしくなるシーン入れてみました感が半端じゃない。
狂気っぽいでしょ?変態っぽいでしょ?と全体を通してこれ見よがしに表現される。
思春期が孕んでいる狂気を描くなら一度「先生を流産させる会」を観てから出直してくれ。
須賀君はちゃんとあそこの毛を脱毛したのか。