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紙の月のhachiのレビュー・感想・評価

紙の月(2014年製作の映画)
3.7
全体に暗い映像でちょっとしんどくなるけどそれがこの映画なんだろうな。
宮沢りえさん難しそうな役だけど無の感じとか偽物を作る時の取り憑かれたような表情素晴らしいし、他の役者さんも良かった。
ストーリーは、原作未読。銀行の手続き業務事情はわからないし今の時代だとあり得ないことと思うけど時代設定が絶妙にいいのでリアルさもある。どんどん深みに溺れ沈んでいく姿に次の展開がどうなるのかとはらはらした。
ヒモ大学生にはまるとこからころころと人生が転落するのかと思いきや心の解放されたようななんだか清々しさをも感じる最後のシーン。
人間個々の生まれ持つ秘めた欲望、それをコントロールし、維持し続けるモラルか、満たす快感か。
どっちが自分のためなんてわからない。ただやっぱり悪いことは悪い、正義じゃないなー。とか思った。
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