29球Agent

パラノーマル・フェノミナン2の29球Agentのレビュー・感想・評価

2.8
前作、白石監督版が結構面白かったんで、今回も迷わずレンタルしましたが、今回は白石監督じゃ無く『怪談新耳袋』ファンならお馴染みの村上監督と言う事で、また違った世界観を作ってくれるであろうとの淡い期待を胸に観賞も結果はw

■パート1 【幽霊編】
白石版と全く一緒の舞台・ラブホテルでお色気タレント”しじみちゃん”とスタッフが、ラブホテルで殺害されたする外人女性の幽霊が現れる画をカメラに収めようと乗り込むも・・・。

えー、しじみちゃんは頑張ってますよん♪
しかし、幽霊が現れてからの村上監督の行動及びスタッフの大袈裟な”失態”が興を削いでますねw
で、肝心要の幽霊の姿もここまで実体化させても宜しいんでしょうか?
白石版の怖さはラブホテルと言うある意味異空間でナニに没頭する無防備な状態のさなかに超常現象が起こるって理不尽な怖さが味噌で、少々の怪異現象を目の前にしても性欲が勝ると言うアホ男性の画ヅラとカメラに一瞬写り込んでいた超常現象が好対照な画ヅラを見せているのが個人的に面白い演出だったんですが。
今回は・・・。
ただ、舞台となった廃ラブホテルの寂れた画ヅラは侘しくて良いですよぉー。
こんな片田舎にきらびやかな装飾で異世界を作り上げた室内も、これから無残に朽ち果てていくだろう様を容易に想像できるのが乙なもんです♪
おまけに地下には迷宮の世界がw
良くぞこんな凄い廃ラブホテルを見つけてきたなぁーと驚嘆しながら観てました。
多分、白石監督がブログで口を濁した場所って、この廃ラブホテルのことだったんじゃないでしょうか。
一見の価値有りですよん♪

パート2【宇宙人編】
これまた白石版と呼応してるかのように舞台が山です。
身重の妻をのこのこ登山に連れ出す意味不な夫がカメラを回しますが、能面のように意思を表情に表さない妻に先ず違和感を抱きます。
この妻が遭難に遭うも、その遭難時の映像の中に・・・。
これは全然面白くありません(笑)
白石版で登場した場所は画面からも禍々しい雰囲気を五感で感じ取れるほどのインパクトある異界だったんですが、本作ではごく普通の山。
で、肝心のナニのお姿も正直・・・w

全編通してどうしても白石版と比較してしまうのは、舞台が一緒の構成からも仕方ないとは思いますが、フェイクドキュメント勝負ならやはり白石監督に分があると言わざるを得ないのが本音です。

『新耳袋 殴りこみ』でもKY監督として馬鹿にされながら頑張っておられた姿を拝見し、心より応援させてもらいます(笑)
29球Agent

29球Agent