MikiMickle

I LOVE スヌーピー THE PEANUTS MOVIEのMikiMickleのレビュー・感想・評価

4.8
何をやってもうまくいかないチャーリー・ブラウン。
凧をあげれば、いつものように凧喰いの木にひっかかるし、野球をしてもピッチャー返しで裸ん坊になっちゃう。
そんな時、彼は引っ越してきた赤毛の女の子に恋をします‼
どうせ僕なんか名前も覚えてはもらえないをだと自信はないけれど、でも、彼女にいい所を見せるために、一生懸命頑張るのです‼

一方、スヌーピーは、“世界一有名な小説家”として、第一次世界大戦のエースパイロット“フライングエース”とレッドバロンの戦いと恋の小説を書きます。フライングエースになりきり、犬小屋を飛行機に見立て、パリの空を飛び回ります‼

てかもう、一番最初の20century foxの曲をシュローダーがおもちゃのピアノで弾いてるだけでヨダレもの‼

で、もう、とにかくかわいい‼
可愛すぎる‼
3Dでも全く違和感なく、輪郭も原作やアニメそのままで素晴らしいのです。ふわふわしたスヌーピーを触りたくて仕方がなくなってくる‼

ルーシーの心の相談室(レモネードスタンドで、5セントで相談にのってくれます)や、塀で語り合うライナスとチャーリーなど、お馴染みのシーンも盛りだくさん‼

回想シーンでは白黒漫画になるところもたまりませんっ‼

音楽もお馴染みの楽曲で嬉しいのです。
ダンスパーティーのシーンも、ビル・メンデス監督のアニメと同じ動きをしていて感動ものです。

変装大好きスヌーピーの中でも、わたしが一番好きなフライングエースの活躍は、やはり3Dということもあり、臨場感にあふれ、漫画とはまた違う迫力を楽しむ事ができました。ちょっとサイケっぽくなるところも良い♪ で、フライングエースが恋するフィフィちゃんもかっこよくてかわいいのです。

そして、とにかく、泣いてしまいました。
もう、可愛くて泣けてくる。ほんと、peanutsの世界が好き過ぎて、それを劇場で見て、かわい過ぎて、泣けちゃう。基本、前のめり。背もたれに寄りかからず、うるうるのニヤニヤ

一番の涙は、チャーリーが最高に素敵なんです……
いくら頑張っても、肝心な時にダメになったりするチャーリー・ブラウン。
でも、彼は諦めませんっ‼手品やダンス、感想文、いっぱいいっぱい努力します。それは、彼女にいい所を見せたいというだけでなく、こんな僕にだってなにか出来るんだ‼という希望に溢れているからなんです‼落ち込み、がんばり、また落ち込むけど諦めない。
そして、彼の心の優しさやピュアさに、涙腺が緩みっぱなしなのです。ボロボロ泣きました。

チャーリーを後押しするのはもちろんスヌーピー。
でも、スヌーピーは、その応援が暑苦しくないところなんです。自分も楽しみ、好き勝手して、だけどチャーリーの事を理解し、ひょうひょうとしながらも助ける。なんて素晴らしい友情‼‼
peanutsの漫画を読んでるといつもいつも思います。スヌーピーにいて欲しい‼って。そして、スヌーピーのようになりたいって。まさしく友情の理想系。
スヌーピーとウッドストックとの間柄も同じ。心の友なんです。楽しくて仲良しで、でも説教臭くなくて、たまに熱い。

そういった、チャーリーのいとおしさ、スヌーピーのいとおしさ、それに輪をかけて、peanutsの仲間達の可愛さとチャーリーへの愛。
個性的なメンバーの、それぞれのいとおしさ。
たまりません。

ライナスはいつもチャーリーの精神に寄り添っていてくれる。
かなりバカにしているガミガミ屋のルーシーも、ほんとはチャーリーと仲良しだし、
チャーリーの事が好きな破天荒少女のペパーミント・パティや秀才マーシーは彼の本質を知っている。
妹のサリーにとっては、なんだかんだで大事なお兄ちゃん。
他の皆も、チャーリーが何かを成功すると、本気で喜んでくれるのです。やった、やったぁ‼って‼
もう、この素晴らしさ、なんだろうね、素敵すぎるのです。
さりげない愛。見守る愛。真の友情。
peanutsのメンバーをみんな抱き締めたい。

そして、ラスト。
チャーリーが自分の事を“心配性でダメダメな僕”と言います。でも、それをきちんと見てくれている人、応援してくれる仲間の愛を感じ、また涙してしまいました。
ネタバレになるから詳しくは書かないけど、ほんと感動しました。
チャーリーの持つ本当の魅力。それへの理解。友情。愛。そして、報われなくても、自分を持とう、頑張ろう。誰か一人でもそれを見てくれる人がいるんだと。
そして、自分も友達の事をきちんと理解しようと。もう、胸が幸せいっぱいな気持ちにさせられる。

ちなみに脚本はチャールズ・M・シュルツさんの息子と孫が担当しています。原作への愛をひしひしと感じる事ができます。スヌーピーとウッドストックの声が、ずっとpeanutsアニメを作ってきたビル・メレンデス監督のものを使い続けているところだけでもその愛を感じます。

監督のスティーブ・マーティノさんはpeanutsの大ファンだそう。彼の監督したDr.スースの『ホートン
ふしぎな世界のダレダーレ』も素晴らしいアニメです。
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