ふゆ

どうしても触れたくないのふゆのレビュー・感想・評価

どうしても触れたくない(2014年製作の映画)
3.3
原作の良さは、おそらくシンプルなものを丁寧に描いているところで、映画の良さも、シンプルなものを丁寧に描いているところでした。

ただ、残念ながらそれ以上でも以下でもなかった印象があります。
外川は格好良くて嶋は可愛くて、並んでるだけでとても絵になる2人なのですが、それがピークなのです。
映画なのだから、2人が動いた時、話した時に、何か新鮮な良さのようなものが見えると良かったです。それが漫画の実写化の難しいところではあるのですが(^^;;

(あと、夢見る少女的には、外川の身体つきに妙なリアリティがあったところが辛かったです。美形のツンデレな嶋とヘテロで異性にモテる外川とがひょんなことから、という、ある意味ファンタジーなこの作品で、そこにリアリティを持ってきてしまうのかと…嶋が身体を頑なに隠していたのは、彼の方が外川より体格が良いからなのかなと勘ぐってしまいました。)

個人的には、恋愛を描いた物語に、主人公が相手を好きになる理由はあまり要らないんだなと思ったのが新しい発見でした。
嶋は結局見た目がタイプだから外川のことを好きになったんですかね?歓迎会の時守ってくれたからというのも勿論一因でしょうけど、その前の時点で意識はしていたみたいだし。
わからないなあと思いながら見ていたのですが、それで良いんだと思います。
好きなところは沢山挙げられても、好きになった理由ってよくわからなかったりするんですよね、多分。それが恋愛の面白いところで、非合理的なところですね。

という、シンプルなことを、考えさせられました。
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