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イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密のNBTKのレビュー・感想・評価

3.5
第二次世界大戦下におけるイギリス軍のバックオフィスにおいて、ドイツ軍の最強暗号「エニグマ」解読に挑む天才集団を率いるアラン・チューリングの奮闘を描く。

冒頭の特に何も起きていない段階からベネディクト・カンバーバッチ演じるチューリングの雰囲気にグイグイ引き込まれる。ちょっとステレオタイプすぎる天才の描き方だが、映画的だし悪くない。

面白かったが気になる点もある。
後に婚約するジョーン・クラークが仕事を辞めて親元に帰るのを引き止めるためにプロポーズするが、同性愛者であるチューリングにとっては仕事において彼女が必要なだけな筈なのだが、それまでジョーンが暗号解読に貢献している部分が描かれていない。むしろ婚約後にチームの一員として活躍している。
さらに、ジョーンと同時に採用した男性新メンバーがほぼ登場せず空気扱い。そんな扱いならいらなかったのでは。インテリばかり集まった採用試験のなかから女性だけを採用するのが不自然だとでも思ったのだろうか。
そして、実際のチューリングがマラソン選手だったことから、仕事後などに本気で走っているシーンが数度挟まれるが、物語的には特にいらなかったと思う。特に他に繋がっていないので。

シャイでイノセントだが強がってシニカルな物言いをする少年期のチューリングを演じたアレックス・ロウザーが一番印象に残った。
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