キャトラーズ

イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密のキャトラーズのレビュー・感想・評価

5.0
久しぶりに見返した。

この映画があったから自分は
あるジャンルの学校に入り
一人暮らしを始め
大したことはないが人に言わせれば
それなりのことを成し
そして辞め
今はまた別のことをしている。

高校の頃に初めて観て
今日が2回目だと思うけど
どうしても、この6年間のことと
この映画を投影してしまう。
スケールも偉大さもかけ離れているが。

戦争映画以外の要素を多分に秘めた作品だが
自分はチューリングとジョーンの関係が胸に残る。


完全ではなくとも、同じじゃなくとも、
分かり合える人が一人居れば
きっとそれでいいんだ。
たった一人が出来るだけそばに居てくれれば。
さまざまに理由によりチューリングは
その相手と別れてしまうが
自分はどうだったのだろう。
人を愛し、人に愛され、その人を許す。
若しくは繋がれなくても理解し合える人と
それ以外を無くしても寄り添い合う。
起点は確かにあったのに流してしまった、
そしてそれら全てはもう間に合わないのだろう。
だからただ〝あの人は今なにをしているだろう〟と
分かるはずもないことに思いを馳せ
〝今の僕を知っていてくれはしないか〟と
叶うはずもない願いを浮かばせ
あの頃と違うつまらない日々をこなすしかない。
キャトラーズ

キャトラーズ