凡人には理解も想像もできないことを考えつくから異質に見える。常識を覆すアプローチや発見は検証されるまではただの変人か気ちがいにしか見えない。変人・気ちがい扱いされるから友もできにくくなる。それが天才の宿命なんでしょうか。。
理解されなくとも、自分の信念と頭脳を信じて取り組むちょっと神経質な天才数学者アラン・チューリングという人を知り、その心意気と強い信念に惚れる映画。不可能と言われたエニグマの解読に成功し戦争の終結を2年は早めたという偉大な功績はもっと評価されていいはずなのに、彼の不遇には胸が締め付けられるようなやるせない気分になってしまう。ただ、映画としてはその不遇ゆえに印象深く記憶として深く刻まれるという皮肉な結果になっています。
カンバーバッチの渾身の演技が光ります。カンバーバッチはこういう少し癖のある天才肌の役がよく似合いますね。イケメンだとは思わないんだけど、なんとなくヨーロッパの美術館にある彫刻を思わせる顔立ちで不思議な魅力を感じます。
