イガコ

ビッグ・アイズのイガコのレビュー・感想・評価

ビッグ・アイズ(2014年製作の映画)
3.1
ひとの仕事の手柄を盗っちゃう上司はいましたけど
それがアート作品で、相手が伴侶じゃあ耐えられませぬ。

ただその夫は、口八丁の営業マンとしての手腕は見事で
アーティストの彼女と
当初の予定通りチームを組めていたら
ハッピーな結末でした、って話なのかもしれない。

だが彼は「金」に加えて「名声」を欲した。
そして彼女の「才能」へのジェラシーから逃れることができなかった。

商売のために描くことを夫に強要されて
(それも本意ではないゴーストとして)
そんな状態で生み出された作品が
果たして彼女にとってベストなものだったのだろうかと
訝しんでしまう。
そこが美術評論家と、時代の空気にハマって大衆の人気を得た物という評価の差なのか。
そして追いつめられていく精神状態の中でも描き続けられた
枯れなかった彼女の才に敬服。

でも個人的には、絵画としてのビッグ・アイズは、怖くて苦手です…。
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