雨と月

クロエの祈りの雨と月のネタバレレビュー・内容・結末

クロエの祈り(2012年製作の映画)
3.7

このレビューはネタバレを含みます

日本未公開作品。WOWOWにて鑑賞。
1人のカナダ人女性医師の目を通してパレスチナ問題の厳しい現実を描いている。

カナダの女性医師クロエはアラブ人の患者ランドと家族ぐるみで仲良くなる。
が、クロエはランドたちにとっては結局のところ「部外者」でしかなく、深く溶け込んではいけない…
そんな中ランドが産気づくのだが、クロエは遊びに遠い街に出かけておりすぐに駆けつけることができない。
何とかランドの乗る車に駆けつけるが、途中の道路が検問で封鎖されており、病院にたどり着けない。
どうしようもなく車で出産するが、酸素不足と出血多量で赤ちゃんは生まれてすぐ死んでしまう…
ランドは「あんたがもっと早くついていればミカ(赤ちゃんの名前)は助かった」
「あんたのせいで私には何も残ってない」とクロエを責める。
赤ちゃんを失い傷心のランドは、クロエの手助けでパレスチナに入り、自爆テロを行い死ぬ。といったストーリー。

先進国の守れた人間が彼らに何を云っても、上から見下しているようにしか聞こえないのかもしれない。
安全な場所から支援されても、彼らはちっとも嬉しくないのかもしれない。
そもそもパレスチナ問題はイギリスが介入したことがかなり大きな要因だし…
でもクロエは、彼女たちのことを本当に思って行動しているのに、それに対して「得意顔してるな」とか「あんたのせいで」と
云われてしまう、というのは…哀しかった。。
どうしたらわかり合えて、平和が戻ってくるのだろうか…考えさせられる…
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