Ark

聖杯たちの騎士のArkのレビュー・感想・評価

聖杯たちの騎士(2015年製作の映画)
4.0
2023-80
ハリウッドとラスベガスで繰り広げられる煌びやかな世界。脚本家として成功したリックは、業界の有力者たちのパーティーに招かれ、一見すると満ち足りた生活をしていた。しかしいつの間にか自分を見失ってしまった。そんな中で6人の美女たちに出会い、少しずつ世界が変わり始めていく。


デイン・デハーンとジョエル・キナマンがリアルに一瞬だけ出てる。
デイン・デハーンは多分占いのシーンで通訳してくれる弟?顔は出ない。ジョエル・キナマンは35分頃に女性達と談笑する主人公の後ろで女性と談笑していてガッツリ顔も出てる。なぜ気づかなかったんだろう(笑)
ほぼエキストラな端役にも名前があるのスゴい。

とても詩的で、哲学的で、文学的な映画。登場人物たちはみんな“何か”を探している。自分を見失い、人生に希望を見出せず、何の為に生きているのか、自分の夢は何だったのかも分からない。だけどそれぞれが人生を探している。

この映画は、主人公と一緒に人生について悩む映画とも言える。
時折、迷子の子どものように泣きそうな表情になるリックの哀愁と、それに反して美しい景色たちが印象的。

本編の中で何度も、リックが空を飛ぶ飛行機やヘリコプターを見上げる。私は空を飛ぶ飛行機を見るたびに、どこに行くんだろう?私も行きたいな、と思う。どこでもいいからここではないどこかへ。リックもそんなことを思いながら見てるのかな?と思いながら見てた。

ところどころ心にくるセリフがある。
「あなたの心の中はシアター」とかお洒落〜。心の中でだけは誰にだってなれるんだよね。口には出さなくても色々な色を持っていて、色々なことを想像して、何ができるか考える。

リックが6人の美女と出会ったことで、心境にどんな変化があったのかは分からなかった。その辺を分かりやすくして欲しかったかな。
でも結構私の感性に合う作品だった。とはいえ、クリスチャン・ベールじゃなければ画面が地味かも。ナチュラルなクリスチャン・ベールの姿が新鮮だったし、見れてよかった。いつも黒っぽい服装のリックが超かっこいい。
Ark

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