ろく

ピーター・パン2/ネバーランドの秘密のろくのレビュー・感想・評価

3.6

「ピーターパン」から時は経ち、ウェンディの娘ジェーンが主人公の物語。

戦時中であり、父親も出兵して不在、「大人」の役割を任され、必死にこなそうとするジェーン。母親であるウェンディも弟を戦争の恐怖から気をそらせることに必死で、まだ子どもとして守られるべき娘に「(子どもに夢を与える)大人」を押しつけ責める。そんな子を慰めるストーリーとなっている。

相変わらず女の子は「母親」、男の子のみがロストボーイズ(子どもの振る舞いをしても許される存在)の「仲間」として描かれるのかと目を疑った。
だが今回はジェーンが仲間の窮地を救い、ヒーローとなる。ティンカーベルとの絆も固く結ばれ、前作の「汚点」を拭う構成となっている。

ウォルトの、あの時代の「当たり前」を壊すために作られた、ディズニー作品の過渡期とも言える作品だろう。

最後、ウェンディとピーターパンが再会するシーンはグッとくる。「信じている」のは、彼がもたらす希望をも含めてという意味だろう。
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