弱い人間は何かに依存しやすい。それは薬物であったり酒であったり、趣味や仕事だったり、「誰か」であったりする。
音楽に魅せられたブライアンは、父親のプレッシャーによって幻聴と新しい音とのハーモニーを奏でるようになる。鼓膜が破れるような刺激というよりは、肩を掴まれて乱暴に揺さぶられるような気持ちにさせられる。ブライアンはメリンダにほんとうに心を許したのか？詐欺師の医者の代わりなのではないか。何かにどっぷり浸かってしまうと、もう抜けられないのだろう。「誰か」に依存することはきっと、ぬるま湯に浸かっているような気持ち良さなのだろう。
