このレビューはネタバレを含みます
自分の面倒を自分で見れない可哀想な男の話だと思って痛ましく見ていたら最後の、話終った一文で、男女逆転ラプンツェルになった! な…なにを言ってry びっくりした。びっくりした。
ビーチボーイズは当然知ってますよ。今日ちょうどローグネイション見たんだけどトム・クルーズ主演の映画「カクテル」見たからね! リバイバルで出たおじいちゃんグループ(当時からおじいちゃんという印象があったんだけど…??)がビーチボーイズさ! おじいちゃんたちのシブい声で歌われる甘い「バハマ」という曲が大好きだったさ! バミューダ、バハマ、カーモンプリティベイベ!!
それ以外しらない!
なので若い頃も年老いてからも全然新鮮でほへー…となりながら見てました! 軽妙な音楽も案外まじめにイライラしながら作ってるんだなーとか、おかしな支持くらってるぜって楽器やってる人たちは楽器を叩きつけて出て行ったりしないんだろうかとかどうでもいいことでハラハラしてたら「君は天才だよ!」って。あ、なんかその台詞聞いて安心。
保護者同伴でうろうろして、美人の車ディーラーを口説いちゃったりする謎の金持ち現在形のほうは、なんか、ふわふわしちゃって頼りない感じ…
と思っていたら過去でも現在でもみんなブライアン・ウィルソン?を利用しようとしまくったりしてんのな! バンドメンバーの「こんなのビーチボーイズじゃない!」っての、すごく素直な感情なんだろうけどそんなん言うなら自分で作れよに帰結するんだよな結局。自分の人生が誰かの成果に寄ってるのも不安だろうけど、それを言葉なり何なりで言い任せようとするのもアレ。そのうちお父さんの非道さも際立ってきて、これは才能のある人間をマウンティングして支配しようとする人たちの話だなーそんなん人生でよくある話で、しかしどの筋道を辿ればブライアン的に正解なのか全然わかんねえな!
いやブライアンが幸せなのはそりゃそうなんだろうけど幸せの定義ったって沢山あるわけだし、例えば車のディーラーと手に手を取って肉体労働者になっちゃったりしたらそれはそれで彼の才能を愛するひとたちにとっては我慢のならないほどの堕落だよね。
なんて哲学的な命題なんだ!と惹き込まれるように見ていたら最後でおいおいおいおいおい! 今まで超哲学的な話を見てると思ったら犯罪映画だった聞いてないよ?! ほえええ…
マイケル・ジャクソンのこととかも思い出しながら、興味深過ぎる世界だっためっちゃ面白かった! そんで冒頭に戻る…
株主優待を握りしめて「今なんの映画やってんすかー これみたいけど時間おそいなー」とか言ってたら受付のおねえちゃんがめんどくさそうに「今ラブ&マーシーはじまったばかりでCMなので間に合います。ビーチボーイズの話です」とだけ説明してくれてマジGJでした。話はゆったりまったり展開だったけど予想以上に脳内麻薬どばーときて面白かったスキップしながら帰りました。