ねこみっくす

パンとスープとネコ日和のねこみっくすのネタバレレビュー・内容・結末

パンとスープとネコ日和(2013年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

観るASMRみたいな印象です。
サンドイッチを作る音、たべる音、ケーキをたべる時の銀紙の音、ネコが地面に着地する時のトッ、という音、人が動く時の足音や衣擦れ、高齢の方が話す時のリップノイズ、紙の音、、
いい音、そして懐かしくも美しい風景に溢れているのです。

それらが意図的ではなくても、生み出される優しい時間と空間を感じられるから落ち着くのでしょう。

だから、これは紛れもなく東京下町の、普通のごく近所の住宅地を舞台にした話なのに、海外の映画みたいな美しさがあるのかな。

暖かい商店街、日当たりの良いかわいいお店、ていねいな暮らし、そして優しく思いやりに溢れた会話の数々。
とても憧れます。
これは、人が強く優しく穏やかに日常を生きていく話です。

静かに丁寧に、いつも自分と周りの人と向き合って暮らしていくことの優しさと美しさを教えてくれました。
早起きをして空を見上げて一日が長く感じる、そんな誰もが味わったことのある、あの"何も変わった事はないけど特別な日"のような、キラキラが全編に溢れています。

こんなふうに余裕を持って生きたい。
今すぐには無理でもせめて将来、50になる頃にはアキコさんみたいになりたい。
そんな思いです。

ネコがいなくなるのは辛すぎて4話の展開も頭に入らないぐらいですが、ラストシーンに、、!!!😂❤️