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0.5ミリのmmkのレビュー・感想・評価

0.5ミリ(2014年製作の映画)
4.2
なかなかの長尺だけど、肩の力が抜けた笑いも交えながらで、しんどさを感じなかった。連ドラを3本連続見たような気分。

排泄や整容がそこそこ生々しく描かれてて、等身大の穢れを表しているようだった。
一方で食べ物は美味しそうに鮮やかな輝き
で映ってて。
綺麗なものも穢れも全て引っくるめ。生活を送るってそういうことだと思う。

サワの職業意識とハードボイルドな人情にはとても共感。
生きるために弱みを握って他人の生活に上がりこむが、他人の家の敷居を跨いだ以上、果たすべきことはきちんと果たす。プロ意識のかたまり。
泊めてもらいっぱなしじゃない、お金がない代わりに自分の生業できちんと返す。感謝の印でいただいたものはありがたく頂戴する。
最後の号泣には泣けました。ほんとここまでよく頑張ったねえ、、って(笑)

歳を重ねた果てにはみんな子供に返っていくのだなぁと、おじいちゃん達の秘めた純粋さから感じました。
ハードボイルドヘルパーとして、いち人間として、または女として、時に娘のように、そして包み込む母のような存在として、おじいちゃん達を癒やしていくサワのような存在が今世の中に求められているのかなと思います。
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