りりお

バクマン。のりりおのレビュー・感想・評価

バクマン。(2015年製作の映画)
4.1
試写会にて鑑賞。原作既読済。

全く関係の無い話になるが、私の記憶にある初めて読んだ漫画がりぼん(集英社)で、そこからジャンプへとシフトしていった。集英社にはこの22歳という年までお世話になりっぱなしである。ありがとうございます。
昔ジャンプの漫画を読みながら、あぁ、こんなおもしろい漫画を作者と一緒に作り上げる編集になれたらいいな。と志していた頃があった。夢に向かってひたむきに頑張る主人公を見ながら、あのキラキラとした夢があった自分はどこに消えてしまったのだろうか...集英社の廊下、集英社のデスクを見ながら、ここでいつか働きたいと思っていたんだよなぁ...と。ここで働けたらどんなにいいことか...!と、ちょっと違う目線で見つつも、そんな思い入れがあるジャンプ。そして、連載第1話からバクマンを本誌で読んでいた私からすると、画面を通してとても胸に込み上げてくるものがあった。

随所にジャンプ漫画のネタでクスクス笑った。今日帰ったら、ジャンプを久しぶりに買おうかな!そう思いながら、見進めていた。
そして集英社の全面的なバックアップ無くしてこの映画の完成は無い!
登場した架空の漫画は全て実際の原稿となって登場!さらにはジャンプの表紙を飾っているではないか!(背表紙まで)それを書いた漫画家さん、写植した編集部さん、印刷した会社さんには頭が上がらない。

映画にても描かれているが、漫画家さんの環境は正直良くはない。睡眠不足、栄養不足では正直早死してもおかしくない。多くの良い漫画を生み出す世界に誇れる日本のカルチャーだからこそ、漫画家さんの環境が良くなることを願うばかりである。

そして見る前は不安だったが全てのキャストさんと関わった皆様にありがとうと言いたい。今まで忘れていた友情、努力、勝利を、この映画を通して、熱くなる何かを、思い出させてくれたと思う。
そして何より、集英社の皆様に、これからも良い漫画、良い雑誌をお願い致します。と言いたい。電子書籍の広がるこの世の中で、主人公2人がジャンプを開いて言った「ジャンプの匂いがする」こそが(ジャンプといったら、独特な匂いと、再生紙..!!)これからも私がジャンプを読む時に感じたいと思うものである。(電子書籍には無い掠れが良いんです..)
これからも手に取り易い価格で高品質の媒体を提供し続けて、若者に大きな夢を与え続けて欲しいと願うばかりである。そして、それを集英社、週刊少年ジャンプなら叶えてくれる。と信じている。

正直この私の採点には私が漫画が好きで、集英社が好きで、ジャンプが好きだから贔屓目に付けているとは思う。だけど、声を大にして言いたい。夢を追いかけるのはサイッコーにイケてるし、青春は無敵なんだと。
エンドロールを見ながら目頭が熱くなった。このままの私では駄目だ!私も頑張ろうと思いました!ありがとう!バクマン!!ありがとう!集英社!!
りりお

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