爆裂BOX

エクスリベンジャーズ ひきこさん ミ・ナ・ゴ・ロ・シの爆裂BOXのレビュー・感想・評価

3.0
イジメにあっていた和馬が自分を庇っていた浅生隆俊を呪うという内容の遺書を書いて自殺する。和馬の母は狂って毎日浅生家に押し掛けるように。一方、学内ではいじめの復讐代行をする「リベンジャーズ」が結成され…というストーリー。
「ひきこさん」とは学内のいじめや両親の虐待によって生きながら悪霊と化した女性で、雨の日にボロボロの着物を着て、自分の姿を見た子供を肉塊になるまで引きずるという都市伝説ですが、これまで何本かひきこさんを題材にしたホラー映画が作られてますが、今作は「ミートボールマシン」の山本淳一監督による一作です。
隆俊の妹ななみは毎日和馬の母が押しかけて来て、町でも噂されて居心地の悪い思いをし、和馬の妹である栞はななみの友達でもあり、こちらはこちらで母親の行為に居心地の悪い思いをしています。そんな中、いじめの復讐代行を行うリベンジャーズが栞に目をつけ、栞も母親を可哀想に思いついななみの事を依頼してしまうという内容です。
冒頭でひきこさんがヤンキーたちを首を180度回したり、キ〇タマ引きちぎって殺していく姿は中々いい感じですが、そこからはひきこさんはでずに胸糞な学園ドラマが繰り広げられます。一応ななみと栞が主人公みたいですが、リベンジャーズの一員で鉄拳制裁担当の女子がいじめられっ子だった時に助けてくれた僕っ娘で中二病な先輩との過去の回想が唐突に始まってそっちが主人公っぽくなったりと誰がメインかわからり面いですね。ななみと栞、リベンジャーズ、和馬をいじめた男子を襲い殺していく謎の人物とやたらと勢力が多くてうまくさばききれてないので混乱しますね。
リベンジャーズはいじめ撲滅を掲げて三人の女子が結成してますが、制裁担当以外の二人は金目当てでやっているので、制裁された相手が金払えば依頼者に報復したりするのでますます暴力の連鎖が続いていく結果に。制裁された奴が依頼者突き止めて殺しちゃったりと混沌としてます。
不良相手や、リベンジャーズVS謎の殺し屋との戦い等スデゴロでの格闘アクション多くてホラーというよりアクション映画になってますね。その肝心の格闘アクションに迫力ないのは痛いな。
女優陣もお世辞にもかわいい子いないし…演技も全員アレな感じですし。リベンジャーズの虎の威を借る狐なツインテギャルの子のナチュラルにムカつく感じが良かったですが。
肝心のひきこさんは冒頭と終盤にしか登場しませんが、髪ボサボサでボロボロな白い服着て、凄い速さで疾走して襲い掛かってくる所はちょっと新鮮に感じて良かった。上記のやり方や、頭掴んで叩きつけて殺したり結構パワータイプな殺し方ですね。引きずっていく時もフックハンドだしてそれで引っ掛けて連れていくのも面白い。血はプシャーと吹き出すけど、直接的なゴア描写は無かったですね。
終盤で中二病発症して「私がひきこさんだ!」と調子乗った殺し屋とひきこさんのバトルと、圧倒的なひきこさんにボコボコにされて助け求めて悲鳴上げながら連れていかれる所は良かったですが、ラストの「DEAEEND」には失笑。誰に対して?
エンドロールでひきこさん役「?」になってたけど、普通にその後のキャスト紹介で「牛抱きせん夏」って出てるのも失笑しました。怪談師としては見た事あったけど、女優で見たのは初めてかも。
映画としては間違いなくポンコツ作品でしたが、不思議と退屈せずに見れたのであまり嫌いではないかな。