このレビューはネタバレを含みます
ホラー作家・平山夢明のベストセラー「東京伝説」を映画化したオムニバスホラー作品の第2作目である本作。
内容としては、現実世界の人間の狂気や不条理、身近に潜む恐怖が5話構成のオムニバスホラーとして描かれており、心霊系のホラー作品ではない。なので全体的に派手さはないが、地味な分、ジワリジワリとまとわりつくような恐怖が感じられる。だが、コンセプトは良いのだが、人を選ぶ作品ではないでしょうか。第1話の「ぬいぐるみ」や第2話の「野外」、第4話の「廃墟」に関しては、この手の作品でよく目にする"あるあるネタ"にほんのり脚色をしただけですし、3話目の「素振り」に関してはもはや奇抜過ぎてコメディです。これが実際に起きたことであっても、とくに面白くはない。唯一楽しめたのは第5話の「ホテル」くらいで、全体的には終始退屈でした。シュールな作品が好きな人にはオススメするが、純粋にホラー作品を求めている人には難しいかと。