おなじパフォーマーとして、ピアノ弾きとして観た。
こういうドキュメンタリーを観て思うのは、その人のある一部分でしか無いということ。
今まで彼女の演奏のみを聴いてきた。
こんなプライベートの彼女を見るのは初めてで驚いたことがたくさん!笑
わっタバコ吸うの⁈
本番前、そんなにイライラしてんの⁈
それじゃあ、指揮者に要求伝わらんだろ‼︎
などなど…
演奏からは垣間見えないことだらけでとても面白かった。
表現の世界は自分という人間や人格を鏡のように写すと思っている。
ただ、プロはすこしちがって内面を表すよりも突き抜けるものがある。
固執というより、自我を突き抜けたなにか。
だから演奏にも好みが分かれるし、ずっとは聴いていられない(とても安らかではいられない)ある種の緊張感が痛いほど伝わって、吐き気を促すほどの演奏もある(と私は思う)
良い悪いではなく、プロという、ある種の先端の世界はそういうもの。
その先端にいる彼女の、母としてのアルゲリッチ を見れたのはとても貴重だった。
なにより、娘さんたちのアルゲリッチ に対するリスペクトに溢れた作品でとても良かった。