配信のカバー画像がキャシーのアップだけだったので、完全にアメリカの白人の話だと思って再生ボタンを押した。ら、スーダン内戦と過酷な流浪の旅が始まり、思わずタイトルを確認した。
とてつもない逃避行かつドラマかつロードムービーだった。
こんなに大切な物語ならもっと早く観ておけばよかった。
U-NEXTの配信期限が来なかったらまだ後回しにしていたかもしれない。
カバー画像が悪いよ、カバー画像が。
リード文もあんまり興味を引かれない文章って言うか、「見どころ」も「ストーリー」もこの映画の良いところ伝わってこなくてなんじゃこりゃ。
郷愁が湧いても、同時にトラウマがよみがえるなんて、ずっと身を引き千切られ続ける思いだろう。
うつくしいサバンナの空気や夕日が、辛く苦しい思い出とない交ぜの存在であるのも悲しい。
ジェームズが取り残されたままでもヒネることなく素敵な人で居てくれているのが聖人じみていて、尊敬すると共に胸が苦しくなる。
演者たちのバックグラウンドが、人によっては映画のストーリーよりなお過酷で辛い。
与えられたカードで生きるしかないという言葉すら、恵まれた側の人間の発想だった。
スーダンも、イギリスによってほどけない憎しみといさかいの沼になってしまった場所。