これじゃイカンと思うところあって書き直しました。
サスペンスパートは概ね好意的に受け止めました。CGもそんなに違和感ありません。
本木雅弘が好きなので登場が良かった。役立たずな主人公に比べて次々と妙案を出す姿が頼もしく、狙い通りだと思いますが好きでした。
國村隼、柄本明を始めベテラン俳優さんが良かったし、まあだいぶ飽和感はあったけど、緊迫感のある映像を見せようという気概がありました。ドキドキハラハラのアクションを見たいのなら外れないと思います。
しかしマイケ○・ベイ監督作品のような間断ないトラブルの連続にいい加減疲労も積もり、その中で後半に急にぶっこんでくる人物背景の種明かしには苦笑い。
やはり主人公の設定が薄っぺらすぎる。わざとらしいまでに冷淡かと思えばいざ事件が起きると表面的に超情熱的になるこのうっかりさんがリアルなのかは私には分かりませんが、そういう病気なのかと思った。
とんだビッグB級ヘリを作ったものだ……。
真剣なシーンなのにほとんど笑ってしまいましたが、感情移入しているときにはまああまり問題ないのかな。隣で見ていた後輩は刺激的なシーンに真剣にドキドキしていたので。
昔の小説が原作ということで、原発の不祥事をここまで想像していたのはすごいけどソレはソレ、コレはコレという感じ。
これだけ脚色された映画で最後の最後で台詞でそれらしいメッセージをぶっこんできて、体裁を取り繕うにも程がある。
原発の存在への言及ではなく、それに対する政府、原発関係者、民間人、すべての人々のあり方が主軸であったと。何かが悪というわけではない。そう解釈したからテーマは嫌いじゃないけど、観る側の立場で曲解してしまう感情の与え方であったのが問題かなぁ。
洋画を意識する前にそこをちゃんとしてほしかった。
