Rio

はじまりのうたのRioのレビュー・感想・評価

はじまりのうた(2013年製作の映画)
3.8
おすすめされ、視聴。
よくあるその映画のために作られた音楽をベースにしたラブストーリーかとおもったが、
【メッセージ性・音楽・キャスト】の点で他の作品と比較して群を抜いて良かった。

■アダムレヴィーンの出演と楽曲
・前情報をいれずに見始めたため、映像にキャストとしてでてきて歌い始めたときに衝撃を受け、鳥肌が立つ。役柄はストーリー的に良い役ではないが、心情を示すような歌詞とそれを体現する最高の声で物語に心から引き込まれる。

・キーラナイトレイがアーティストばりにロックからカントリー調の曲まで歌えることにも驚き普通に良い曲だな、と思うが、個人的にアダムが好きすぎた。


■音楽や楽器の良さ
・初めて聞く本作用の曲も多いが、歴戦のアーティストたちの楽曲を存分に活用し展開されているのが大変よかった。

商業的に「この曲いいでしょ?」的な押し付けがましいドラマや映画作品が多々ある中、ジャンルに偏りなくポップス、ロック、ジャズ、ラップ等の有名な作品を散りばめていることで、出演者及び視聴者の思い出をアンカリングする描写は心を打たれる。

・最初から完成された音楽ではなく、ジャムセッションのような楽器のアンサンブルから曲が完成していく瞬間が大変気持ちいい。音楽家の頭の中てこんな感じなのかとなんか羨ましく思う。

■ストーリーやメッセージ性
・「歳をとると真珠を見つける機会が減っていく」「何気ない日常を輝かせるものとして音楽はある」「プレイリストは人となりが分かる」
良かったことも悲しかったこともひっくるめて音楽はその形を成しており、過去を振り返ったり、前を向いたりするきっかけをつくる、まさに「No Music No Life」なものだと改めて感じた。

・ハッピーエンド。今後のグレタをもっと見たかったが、これでよい。ダンも家族取り戻したし、娘も楽しそうでよかった。
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