MotokiA

マイ・インターンのMotokiAのレビュー・感想・評価

マイ・インターン(2015年製作の映画)
3.0
ストーリーの波は少ないけど、退屈せずに観られた。
なんだろう、この映画のジャンル。そこまでコメディでもないし。ヒーリング?こんな頼れる人生の先輩がいると素敵だよね、っていうファンタジー?かもしれない。

若者とはひと味違う、落ち着いた対処、気配りで周囲の人にポジティブな影響を与える主人公。ちょっとトゲトゲしちゃう女性社長が少し丸くなるストーリー。エンディングも、これからも大変なことはあるけど時々ちゃんとリラックスして生きていこうという終わり方。

会話がいちいち小粋なのが好き。そして、70歳と20代の会話のフラットさと打ち解けやすさ。英語っていう言語のフラットさのこういうところほんと素敵。気持ちの伝え方のストレートさ。映画的な演出もあるけど、英語話者の間ではあり得そう。

年齢や年数でいろいろ気を使う職場とかの日本語会話。別にネガティブなことだけではないけど、そういったハードルが英語でのコミュニケーションだと低い。
日本の職場が仮にそうなっても、仕事や人間関係がよくなるとは思わない、土台の文化が違うから。とはいえ、建前や空気やら同調圧力やらで、みんなが馬鹿げてると思ってることを変えられないのって何とかならないのかなあ…。夢膨らませすぎだとは思うけど、やっぱ一度海外で仕事してみたい。

役者さんの表情の演技が非常に魅力的だった。ロバート・デ・ニーロの親しみと優しさに満ちた笑顔。

女性と仕事、仕事と家庭など近年議論にならない日はないテーマ。責めたり批判したりして変革するというハードパワー的な手段だけじゃなくて、性別や世代を越えて知恵を出し合っていこうっていうソフトパワー的な進め方も必要だよね、ってそんな気持ちになった。
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