長靴を吐いたネコ

シャンティ デイズ 365日、幸せな呼吸の長靴を吐いたネコのネタバレレビュー・内容・結末

3.6

このレビューはネタバレを含みます

※ネタバレ全く自重していませんので、今後観る予定のある方は読まないことをお薦めします。
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【シャンティ デイズ 365日、幸せな呼吸】 (Theatre)
2014年
総合評価 3.6 → ☆3.6

「シナリオ」 (1.0) … 4 → 4
「演出全般」 (1.2) … 3 → 3.6
「心理効果」 (1.5) … 4 → 6
「視覚効果」 (1.1) … 3 → 3.3
「音響効果」 (0.9) … 4 → 3.6
「教養/啓発」 (0.8) … 4 → 3.2
「俳優/声優」 (0.7) … 4 → 2.8
「独創性」 (0.8) … 3 → 2.4

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【ストーリー】
ヨガをテーマとしたヒューマンドラマ。

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【魅力】
・音楽
・笑い、泣き要素あり
・ヨガが好きになるかも
・爽快感

【不満】
・前半の展開が手抜きに見える

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【少し突っ込んだ感想】
評価が非常に高いので観に行きました。

上京したての東北娘(門脇麦)と、売れっ子モデル兼ヨガインストラクター(道端ジェシカ)がWヒロインで、ヨガ愛好者のゲイのマスター(村上淳)が共通の友達であり主要人物。

ヒロイン二人とも、悲喜交々の展開だけど、麦の方は前半の絶望から道端に助けられて、道端が後半の絶望から一皮むけた麦に助けられる展開と、終始ブレない良き友達のゲイとの人間関係のバランスが非常に良かった。ただ、そこに行き着くまでの人間関係構築がやや唐突過ぎて感情移入しづらいように感じるのが残念。

麦の演技がなかなか良くて、道端は初映画(?)というのもあって大根ぽかったけど、それがまた不器用な性格を表現できているようで良かったかも。

絶望状態に陥った道端は、それでも一般的にはかなり恵まれた状況にあるのだけど、それでも自殺を敢行したのは興味深いです。やはり自殺は如何に恵まれているかではなくて、その変化の傾向で決められるのだな、と。

ちなみに、三人の「恵まれ度」をグラフにすると下のようになると思いますが、これは決して「幸福値」とは別として考えなければなりませんね。幸福値は主観的なものだし、それ以前に「相対的」なものなので、やはり線の「傾き」の値で決まるものだと思うのです。劣悪な地域で自殺率が高いわけではありませんからね。傾きが急に下がる時は要注意ということですね(なんでこんなグラフなんて作ってるんだろう)。

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ヨガに関する描写は、おそらく入門編と言ったところだと思います。私的には丁度良かった感じですが、ガチでヨガしてる人にとっては満足するものでは無いような気はしますね~。

また、この作品の不思議な爽快感には、ゲイのマスターの存在が大きいと思います。ゲイはなんかストイックな感じがして、いやらしく無いのがイイですね。ヒロイン達との絡みも健全で、安心して見ていられる感じです。女性にゲイが人気、というのも頷けます。

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