人が悪に手を染める時、それが精神異常者・精神破綻者でない限り、本人にとってやむを得ない理由があるはず。本作ではその理由を愛する家族と国民を守るためだったとしています。ドラキュラなるものに疎い私は太陽と純銀と十字架に弱いということとオドロオドロしいイメージしかなかったのですが、この作品の描くドラキュラ公は知性と家族愛に満ちていてとても人間臭くて良かったです。ドラキュラ公を演じるルーク・エヴァンスが濃いめのイケメンで、暗い映像や重厚な衣装に負けない存在感を放ってました。ただ、いくら魔物の力を借りたからって無敵過ぎると思うけど、これはやはり観客の需要によるところが大きいのでしょうね。アクションものやヒーローものは、それによってカタルシスを得られるほどに圧倒的な強さがなくちゃ始まらないという、、。あと、最後のシーンはないほうがよかった。続編を作るつもりなのかもですが、あのシーンで一気に興醒めしてしまいました、残念。
