漆黒堂本舗

エクソダス:神と王の漆黒堂本舗のレビュー・感想・評価

エクソダス:神と王(2014年製作の映画)
2.3
映画ではなく、まるでディスカバリーチャンネルを観ているみたい。既にディスカバリーで検証された史実をドラマ仕立てにしておさらいしているような内容で物足りなかったです。
小学生の頃に観たチャールトン・ヘストン✕ユル・ブリンナーの『十戒』があまりにも印象深かったせいで【モーゼの十戒=壮大なスペクタクル】と勘違いしていたからかもしれません。
実際、お馴染みの海が割れるシーンや神の炎が石板に十の戒を刻み付けるシーンは勿論、赤ちゃんモーゼが葦の葉の小舟で流される場面も覚えています。エジプト軍の手を逃れたヘブライの民が、モーゼの留守をいいことに偶像を創りお祭り騒ぎする身勝手な振る舞いに、子供ながら嫌悪感を覚えたことさえ思い出します。
こちらの『エクソダス』を小学生の頃に観たとして強く印象に残ったろうか。せいぜい十の災いがキモかったとか山道で戦車が次々転落するとこ凄かったね、くらいかな。
でも超人扱いされることなく、失敗し苦悩するただの人間として描かれたこちらのモーゼはなかなか魅力的です。
ディスカバリーで履修済みなので海が真っ二つに割れなくても文句は言いませんが映画としては観客を楽しませる華が必要かも。