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ザ・ウォークのNのレビュー・感想・評価

ザ・ウォーク(2015年製作の映画)
4.0
東京国際映画祭オープニング作品。
タワーの間に張られた綱の上を渡る時の見下ろす映像が、高いところ大好き人間の私もビビってしまった。
綱を渡り始めるというところで、周りの音が消え、目に映るのは一本の綱のみ、ときう映像はとても美しかった。

それから、ジョゼフ・ゴードンは本当にカメレオン俳優だなぁと思いましたね。
フランス訛りの英語に、あのまさにcrazyでinsaneな性格も完璧に表現していた。

この映画を観ていて思ったのは、まるで本を読んでいるようだということ。
主人公のインタビューのような映像がシーンの変わり目に挟まれているが、ドキュメンタリー映画のようでそうでもない。
美しい情景、音楽、そこに主人公が味わった高ぶる感情をカメラに向かって話す。
そこにはストーリーがあり、感情の起伏があり、ト書きもあり、観客に想像を委ねるような表現があり。よく登場人物が昔を振り返るシーンを挟む映画はあるし、もうありふれている構成だけど、どこか新しさがあって面白かった。

あとは、アニーと高所恐怖症のフランス人男性もいい味出してたなあ。
110階で警官から隠れるシーンは感動した。
アニーの「次は私が夢を叶える番」という言葉も胸に残る。
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