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レヴェナント:蘇えりし者のaのレビュー・感想・評価

レヴェナント:蘇えりし者(2015年製作の映画)
3.9
壮絶な復讐心

レオナルドディカプリオ、第88回アカデミー賞主演男優賞受賞作品。
SNSにテレビニュースに、ディカプリオファンではない私も連日のように受賞シーンを見ていた。というか「今まで受賞してなかったの?」と感じるくらいの大物だから。実は彼の作品、一作しか見たことなかった、、、。(インセプションはレヴェナント後なので)しかもその一作は「ギルバートグレイプ」、、、。当時のディカプリオ19歳。こんな状況で見ていいのか。と不安だったが、、、

ディカプリオ!最高じゃねえか!!!

仲間に息子を殺されたことにより生まれた冷酷な表情。声にならない声を上げ、傷だらけの身体で動き続け、メラメラと燃えたぎる壮絶な復讐心。
今か、今かとじっくり時を待つ様子や姿はまるで獣であり、ディカプリオ自身の怒涛のプロ根性を感じまくり。一言で言うなら彼は「青き炎」。一見、寒色で落ち着いている風貌だが心の中にある”揺るぎないもの”は誰よりも熱く、吐息ですらそれを感じた。
そして、トムハーディ!最近は彼の作品ばかり見ているが、もう最高。ハゲててもずば抜けてかっこいいのがトムハ。やはり彼は「主役級に存在感はあるけど、決して出しゃばりすぎない」というバランスが彼の魅力を一番引き出している気がする。マックス然り、ベイン然り、そして今作のフィッツジェラルド然り。

と、キャスト面だけでも満足だが、撮影技法もとびきり素晴らしい。
どうやらエマニュエルルベツキという人が撮っているらしい。(イニャリトゥ同様、言いにくい。)長回しに自然光を利用した神秘的にも感じる描写の数々。グラス、フィッツジェラルドの負の感情に劣らないくらいの力強さに何度も圧倒された。

唯一、不満点を上げるなら長い!
この長さがまた魅力でもあり、大地や森林の美しさを見せてくれるのは分かった上で長いっす。


物語は単純だけど、人間の本能に熱くなれた!ディカプリオの全身全霊の演技は見なきゃ絶対損!!
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