とある街の学生

くちびるに歌をのとある街の学生のレビュー・感想・評価

くちびるに歌を(2015年製作の映画)
4.0
中学生たちのキラキラした顔をみて、本当に癒されました。
ゆりも、同じ気持ちだったのかな。

人々を救いたくてピアニストを志した15歳のゆりは、30歳になって自分のピアノは人を不幸にすると言って、大好きなピアノから遠ざかっていた…

そんなゆりだけじゃなく、合唱部の中にも、悲しく辛い気持ちを押さえ込んで、笑顔を絶やさない子たちがいた。

自分の中にも、今、夢があって。
ゆりと同じように、人を救いたい、少しでも力になりたい、そんな気持ちで目指していて。
でも、それは、決して簡単に手の届くところにはない。
届かないのであれば、
届くまで手を目一杯伸ばすだけ。

だけど、一番苦しいのは、
手に届くところにあるのに、
手にしたはずなのに、
それで人を救えないこと。

一番大切なのは、才能でも、力量でもなく、気持ち。
これは、きれいごとじゃなく、真実だと思わせてくれた映画でした。

ずっと心に染み渡っていたものが、最後のアンジェラアキさんの声が聞こえた時、溢れてきました。
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