観よう観ようと思っていて長年ずっと観られずにいた、《人間》の良いところ悪いところ全部突っ込めた、胸がギュンギュンする映画。
ホテヘルの子、随分と良い風に描かれていて「なんかなぁ…」とかなりモヤモヤが溜まる感じだったけれど、最終日のフロントで言った「ここでの事は全部忘れるつもりだから」に、本心とこれまでの苦労の全てが詰まっていて、胸に溜まっていたものが一気にぶわっと飛んでいったような気持ちになった…
そしてお風呂でのシーン…
知ってはいたけれどそれでもやっぱり涙が止まらなかった。
素敵なシーンもあり、リアルで煮え切らないシーンもあり…
普遍的な人間、辻褄の合わない人間、葛藤する人間、ただただ素直な人間、自分にないものに憧れる人間、直向きに努力する人間がいて…
こういう、各登場人物に起承転結の『結』を求めない映画が1番好き。
