kwsk

さよなら歌舞伎町のkwskのレビュー・感想・評価

さよなら歌舞伎町(2015年製作の映画)
4.4
ジャックアンドベティにて。

ラブホテルが舞台である。そしてまた、歌舞伎町がそれを支える。

外の話。自分はあの辺りをまともに歩いたことないので、どういう町か知らない。夜があれほど不気味なのか、朝があれほど爽やかなのか。でも立ちん坊が人知れず死ぬ、あの瞬間に歌舞伎町の空気を掴んだ、気がした。あ、こういうことが起きるのかと。

中の話。ラブホテルという、個人と公共の境目のような空間で、それぞれのドラマが同時並行する。忍足君がとても良かった。(アイツ、絶対いいヤツだろ!)そして河井青葉がエロくてもう…あるいは、韓国人カップルのように、ラブホテルで結合する個人もいる。全てを受け入れるラブホテルにおいて、豊かなドラマの終わりと始まりがあった。
そして、そのそれぞれのドラマを繋げるのが大店長、染谷将太。可哀想なことに、辛いことばかりかれには降り注ぐ。あらゆるドラマが集うラブホテルに対して、嫉妬の念も相まって店長は暴走する。ホテルの公共性を破壊するのだ。
そうして、染谷君のドラマが始まるのである。
お疲れ様、染谷君。そして君にお台場は似合わないとおもうよ。さよらな、できるのか?
kwsk

kwsk