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聖者たちの食卓のoneofなかむらsのネタバレレビュー・内容・結末

聖者たちの食卓(2011年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

みようみようと思っていたけど、公開からだいぶ経ってからの鑑賞。

ゴールデンテンプルというインドのシク教寺院が舞台のお話。毎日10万人もの人が訪れるこの寺院では無料で食事を提供している。
性別、カースト関係なく、みんな同じ部屋で並んで食事をする。

この映画、とにかく一つ一つシーンが美しい。

フォトジェニックなインドなだけに、
どのシーン切りとっても絵になり、少しも目を離せない。

巡礼者や料理を作る人たちの表情や、人々が身ににまとう布、食材等自然の色彩がすばらしい。

ナレーション等はなく、とてもミニマムな作りのこの映画。音楽を最低限に抑えられ、人々が食事を作る音、食べる音、お祈りの音等の自然音がBGM。

10万人分の食事を作るために、大量の玉ねぎを切り刻む様子。(とんでもなく号泣していると思ったら、玉ねぎだった笑。)
細かくにんにくの皮をひたすら剥く様子。
チャパティをこねたり、焼いたりする様子。
食事を配膳したり、お皿を洗う様子。
大人の男性が中に入って掃除するほどの大きな鍋は圧巻。

食後のお皿をたらいに投げ入れるシーンでは、
お皿を縦に投げ入れられるお皿が飛び散らないようにするシーンには笑えた。

時折カメラに気付いてはにかむ表情をみせる人、深い眼差しを向ける人。

自然と自分もそこにいるかの臨場感。

毎日繰り広げられるこの壮大なイベントが全てボランティアで成り立っていることにもびっくり。

尊い、神々しいという言葉がぴったりくる映画。良い映画観ました!

早くインドに行きたい。
そして、行きたい場所がまた増えました。