160分という長さを感じさせない映画だったな. キリスト教 対 日本、ではなく本当に一人の宣教師 対 日本だった. 映画の最後にもある台詞なんだけど、彼の魂が屈したんじゃない. 彼一人が相手にするには日本という相手は大きすぎた.
浅野忠信の「あなたたち宣教師は教えることしかしない。日本の言葉やどんな文化があったのかなんて学ぼうともしない、ただ押し付けるだけ」ってすごくこの映画の核心とも言える台詞だったような気もするし、それを諭すように言う浅野忠信怖い……
ともかく、生きるうえで苦しみから救ってもらいたくて信仰する、心の拠り所ともなるはずの宗教に殺されるあの歯痒さや矛盾. キチジローが嘆くように、生まれた時代が不幸だった. 無宗教であるわたしはいま、なにを信じて生きているんだろう
