是非多くの人に観て欲しい。
他の人のレビューがとても気になる映画でした。
不安な人もいるかもしれないけどこれだけは言える。
どの思想にもフラットで本質を掴めていて洋画とは思えないほどに物凄く忠実に江戸時代が描かれていました...。
→→→まさにハイクオリティ!!!←←←
原作は未読なのですが歴史は大好きで文化人類学や宗教も大学で学ばせてもらっていたのでとても思考が捗った。
取り敢えず一つ一つの描写が重い。
視覚的にも精神的にも( ´_ゝ`)
だからこそ、より沢山のメッセージをスクリーンから感じ取れるんだと思います。
映画の中で考える余地が沢山あるので一緒に考えてみてください。
少しだけ気になった㌽をレビューしてみます_(:ᗉ」∠)_
重い話だというのはもうわかってると思うので少し違った視点から...( ´_ゝ`)
まずは何と言っても登場人物の言動が細かくてリアル。
例えば司祭たち(ロドリゴ、ガルペ)が日本に慣れるまで。
国(環境)、言語、思想、文化の違いから起こる外への無意識的な軽蔑の仕草や表情が細かくて凄い。
終始臭いとか虫とか気にする仕草があったりして映画なんだけど映画以上だったりする。
偶像崇拝はよくない、だけど...とかさり気ない部分の心理描写が(原作通り何だろうけど)取り入れられてたり尺の惜しみない使い方が凄い。
長崎弁は同じ九州出身の自分としては親近感を感じてだからこそ「悪気はないんだ...」ってニュアンスを心の底から感じてしまってあのシーンこのシーン生々しくて心が飢餓した。
この映画には善も悪も存在しない。
結局は本当の自分と向き合うしかない。
あらゆる場面で後戻りの出来ない決断が迫られる。
思想を取るのか命を取るのかなんてそんな単純な話じゃない。
生きる意味、生きる糧である宗教を地獄のような日々の暮らしの為に投げ捨てるのか。
司祭もたじろぐ程に強い信仰心を捨てろと言うのか。
強さからくる恐怖も映画では感じ取れる。
天国という存在。受難に耐えることで魂が解放されると喜ぶモニカ。
信仰とはそもそも何なのか。何の為に神に祈り、隣人を愛するのか。
命以上に大切なもの、愛すべきものなんて...
お前たちが信じるものの本質が何なのかは知っている。
だがこの国には無益な危険分子なんだ。
やりたくはないが危険分子を取り除く他、平安は築けない。
賢明な選択をしろ(してくれ)。
お前が大勢の命を救うのだ。
全ての言い分に納得する。
だからどうしようもない思いが駆け巡る。
観終わってひと息ついた後に感じたのは安堵感だった。
生の実感。当たり前だけど(笑)
原作は勿論なのですが監督とキャストの手腕の高さに絶賛です。
本当に凄かった。