すが

沈黙ーサイレンスーのすがのレビュー・感想・評価

沈黙ーサイレンスー(2015年製作の映画)
4.0
うっかりど深夜にみてしまい「なぜ大晦日のこんな時間に3時間近くあるこんな重苦しい映画を…」と思いながらみた。ばかだなあ〜

本当にみていて辛かった。何よりも日本にこんな時代があったことが信じられなかった。当たり前のように信仰の自由が認められている今、この権利を勝ち取るためにどれだけの弱者が犠牲になったのだろう…。

信仰とは何か、宗教とは何か、日本とはどんな国か…。みている間いろんないろんなことを考えたけど、答えは一つも出なかった。苦しい。ただ苦しかった。

心のよりどころ、生きる支えになるための宗教なのに、そのせいで身を潜めて生きて苦しい弾圧や拷問を受けることになるなんて、宗教ってなんなんだ??幕府の政策は正しかったのか??そこまでする必要あった??

キリストの十字架に唾を吐けば、踏み絵を踏めばそれは棄教したことになるのか??心の中の祈りは神に届いているのか??どうすれば正しい宗教の教えが根付くのか??祈りが届いているならなぜ神は助けてくれないの??

みた人に(特に私みたいな楽観主義な人間にも)強く疑問を訴えかけて深く考えさせる映画、本当に凄いと思った。これらの質問に自分なりの答えをみつけていきたい。そしてこれだけ壮大なテーマを大衆向けに映画にするマーティンスコセッシ監督の力量に拍手喝采…。これだけの映画をつくらせる遠藤周作の原作もきっと奥深いものなんだろうな…読んでみたい。今の私は語彙力の塊
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