このレビューはネタバレを含みます
スカムは、70sのイギリスの労働者階級の若者を描いているから、さらば青春の光の義兄弟映画と言われる映画らしい。
少年院の中でも環境が悪い少年院にぶち込まれる少年たちが、厳しい教官や、少年同士の暴力など、ただただ負のループにハマっていくという映画だった。
腐ったみかんの方程式というより、腐った段ボールの中に入った腐ったみかんに、さらに腐ったみかんを入れて、腐っていく。
この映画の特徴として、主人公や少年たちの背景がほぼ語られないのと、とにかく音楽がない。
少年院の中というのもあるのだろうけど、映画館でじゃがりこ食うのが厳しいと感じるくらい音がなかった。
帰り際、仕事帰りに観る映画じゃなかったなーと思いながら帰ってて映画の意味を考えててふと気付いた。
スカムは現在の日本の小中学校を表してるんだ。
腐った教師、腐った制度、閉ざされた空間、いじめ、そして自殺。
見殺しにされた少年をきっかけに、少年たちは暴動を起こす。
最後の1分、大人が目をつむったその1分で僕らは一体なにをするべきなんだろう。