ちょっと雑じゃなかろうか。
誰との関係を描くのか、どの曲に想いを託すのか、縛った方が良かったのでは。
人が生まれてから死ぬのを描くことにおいて退屈は必然なのだけども、いやしかしジャージー・ボーイズは上手いこと描いてまとめていたなと。
JBの天才性がいまいち伝わってこない。いや曲が素晴らしいのは当然で分かりきっているのだけど、その他のところ。
性格悪くて自己中なだけで、内面も「天才の苦労は誰にも分からない」と放り出されている。
差別に立ち向かう話は大好きだけど、黒人ものの大きな問題は性差別主義ってところだ。
少なくともこの映画で描かれるJBは黒人差別に特に興味ないみたいだから、じゃあそもそも触れなくて良かったんじゃないか?
黒人の誇りと台詞にはあるがマルコムXなんかに比べてしまえば。
トータルすると、なんか魅力にかける。
ほんとにそうだったのか…?
昔ながらの音楽が途中から急にファンクになるところは鳥肌がたった。が、そこだけかな。
たくさん曲を流してるけれどフルじゃないからグルーヴも消化されず、中途半端。
JBの映画を撮るなら監督は映画でファンクやって、映画のグルーヴを込めなきゃいけなかったんじゃないか?