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シネマ歌舞伎 法界坊のkayのレビュー・感想・評価

シネマ歌舞伎 法界坊(2009年製作の映画)
5.0
2012年4月の平成中村座公演をwowwow で。突発性難聴から完全復活した勘三郎さんが舞台上で遊びまくってます。橋之助さんを奥さんの三田寛子さんネタでいじり倒したり、日本間でバレエを踊ったり、しゃれこうべでゴルフやったり、NYでは英語で公演したり、もう自由自在とはこのこと笑。一応あらすじをざっくりご紹介しておきますw 女と金が大好きな生臭坊主の法界坊が、とあるお嬢様に横恋慕。でもそのお嬢様、相思相愛のイケメン彼氏がいるのに、高貴な掛け軸と引き換えにぶちゃいくでゲスなおじちゃんとこに嫁に行かねばならない。彼氏とお嬢様が、自分のほうが相手を好きでそれなのになぜ捨てるのか、というイタイ言い争いをしているところに法界坊が割って入り、更にはぶちゃいくジジイも交えてのドタバタ劇。ここまでが前半。笑いの要素満載です。で、後半。いろんな悪事がばれた法界坊。開き直ってダークサイド全開キャラになります。お姫様(イケメン彼氏の幼いときの許嫁。昼メロもビックリな五角関係!)とお嬢様をレイプしたあげくにお嬢様の父様を殺害、姫様もやるだけやって殺害。お嬢様を殺しかけたところに正義の味方が現れ、法界坊はあえなく成敗されます。生き残ったイケメン彼氏とお嬢様は、彼氏に恨みをもったお姫様の霊と、お嬢様に未練を残す法界坊の霊に悩まされ、、、発狂寸前のとこで、例の高貴な掛け軸を水戸黄門の印籠よろしくビシッと見せると、あまりに高貴すぎるのでお化けも退散。最後は歌舞伎らしい隈取りと見得で、チョンチョン。そう、長いのですよ。でも、笑い、毒、躍り、隈取り、見得と、てんこ盛りでお腹いっぱいになること間違いなし。役者が上手いのはもちろんですが、綺麗なだけじゃない、人間の汚いところ、オドロオドロしいところもちゃんと描いてるので、芝居としても面白いです。機会があればせひご覧あれ。あー、長かった。
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