みつい

雨の日は会えない、晴れた日は君を想うのみついのレビュー・感想・評価

4.0
狐の嫁入りというか、晴れた日にしとしと降る雨のような、優しくて美しい作品でした。
破壊と再生の中で浮かんでは消える心象風景のビジュアルも印象的。
社会の枠からどんどんズレていくデイヴィス(ジェイク)の虚ろな瞳と表情の中に光る感情の欠片が胸に刺さってはキリキリと痛んで、でもそれが心地よかった。
私の中にもある弱さや歪みと共鳴して涙が出ました。
ジェイクがインタビューでも言っていたけれど、デイヴィスがすべての登場人物を尊重している姿勢にも癒される。
覚束無いけれど、優しい世界。
息子のクリス(ジューダ)もちゃんと立って前へ進んでくれるといいなと勝手に祈ってしまった。
音楽の使い方もかっこよくて、知らない曲ばかりだったので少しづつ集めてデイヴィスみたいに街中でヘッドホンをつけて聞いてみたい!
パンフレットは読み応えはあまりないですが、デザインが可愛くて満足でした。
みつい

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